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デフレスパイラルとは
デフレスパイラル(英語:deflationary spiral)とは物の値段が全体的に継続して下がっていく状態の「デフレーション(英語:deflation)」と、螺旋という意味を持つ「スパイラル(英語:spiral)」という言葉を掛け合わせた言葉です。物価の下落と景気の悪化が連動して、螺旋階段を下っていくかのようにどんどん下落していく状態を表しています。デフレスパイラルは物価下落→企業の売り上げ減少→企業の利益減少→設備投資や雇用の調整→個人消費の減少→物価がさらに下落という悪循環を指しています。
インフレ・デフレについて分からない方・再確認したい方は下記記事をご覧ください。
デフレの定義
経済協力開発機構(OECD)によるとデフレは「一般物価水準の継続的下落」と定義されており、IMFや内閣府は「2年以上の継続的物価下落」をデフレと便宜的に定義としています。
デフレスパイラルによる生活・経済への影響
デフレスパイラルの流れを下記に示します。
- 物やサービスが売れない為、物やサービスの価格を下げます。
- 物やサービスの価格を下げたことで、企業の利益が減少し業績が悪化します。
- 企業の利益が減少し業績が悪化している為、社員の給料も同様に減少します。
- 消費者は所得が減少する為、物の購入を控えるようになります。
- 企業は業績が悪い為、設備投資を減少させます。
- 益々物やサービスが売れなくなります。
- 更に企業の業績が悪化する為、コスト削減をするべく社員を解雇します。
- 失業者が増える為失業手当や生活保護費用が増加します。
- 増収増益になる企業が減少する為、税収額が減少します。
1〜9の悪循環がデフレスパイラルです。デフレスパイラルが起こると企業、従業員、国の全体的に企業業績利益減少や給料減少や税収額減少等による不利益が発生してしまいます。
デフレスパイラルが起きた際の生活への影響を以下にまとめます。
- 物価の下落(お金の価値上昇)
- 金利下落
- 給料減少
- 失業の可能性増加
デフレスパイラルが起こる原因
デフレスパイラルが起こる原因は様々あります。デフレスパイラルの原因の一部を下記に示します。主に政府が行う政策となります。
- 金利上昇
資金調達の際に金利が上昇すると、返済負担が増加してしまう為、個人や企業は借入を控えるようになります。つまり、消費や設備投資等を控えることになります。物やサービスが売れなくなりデフレスパイラルが起こり始めます。
- 消費税の増税
消費税の増税により消費者は支出を抑えます。つまり、お金を使わなくなります。物やサービスが売れなくなりデフレスパイラルが起こり始めます。
- 社員の給料の削減、社員削減
社員の給料が減少すると、支出を抑えます。つまり、お金を使わなくなります。物やサービスが売れなくなりデフレ・デフレスパイラルが起こり始めます。
実は日本でデフレスパイラルは起こっていた?!
消費者物価指数は、1924年1.2%、1925年-4.5%、1926年-1.5%、1927年-1.5%、1928年-3.8%、1929年-2.3%となっていました。1924年は僅かに上昇し、1925年以降はデフレ型経済に傾斜していきました。1926〜1931年の6年間、日本はデフレスパイラルが起こっていたと言えます。1920-1932年の消費者物価の対前年比は-3.2%でした。
2021年はデフレスパイラルの状態に陥っています。物価が下落している為、賃金は下がり、投資も増えないので、成長率も上がらない状態となっています。そのためデフレ予想から脱却できず、物価が下落するという悪循環になっています。
デフレスパイラルへの対策
デフレスパイラルが起きた時は前述の通り給料が減少したり、失業したりする可能性があります。その為、事前に対策を取っておく方が賢明と言えます。
対策方法はお金の稼ぎ方を知り実践することです。稼ぎ方を知るためであれば自己投資にお金を投じても良いと思います(※但し詐欺には注意してください)。知っただけ、勉強しただけでは意味がありません。その知識を元に実践して初めてお金が稼げるようになるのです。稼ぎ方の勉強・実践により自分で稼げるようになることで給料が減ったり、失業した時でも困窮することがなくなります。
以上皆さんの参考になれば嬉しいです!